誰にも知られることのない話

なぜいつも、同じ時期なのか分からない。

消えてなくなってしまいたい。嫌というほど鮮烈に、強烈にそう思うことがある。理由は、ある。「はっきり」している。気持ち悪いほど確かに。

自分は必要ではないから。

ただそれだけ。それ以上でもそれ以下でもない。これ以上説明のしようがない。自分は必要ではないから。だから僕は死にたくなる。消えたくなる。なぜ。なぜそう思うのかは分からない。はっきり言って本当に分からない。ただ僕は、人に期待されればされるほど、人に必要とされればされるほど、消えたくなる。これ以上は何も言えない。それが僕が産まれた時からの運命であるとしか、言えない。僕は、僕の死を、案外簡単に想像できるのかもしれない。

そうやって何回も何十回も何百回も何千回も、同じ過ちを犯して同じ自己嫌悪に苛まれてただでさえしょうもない一生を終えていく。ただでさえ下らない人生を殺していく。でも、生まれつきではなく、昔からのことではなく、特にこの数年、10月で自己嫌悪になり11月で自我を失い12月で死の一歩手前までいく。いつの12月で消えるのだろうと、僕は僕を達観している。気持ちの悪い感情。気持ちが悪い、本当に。けれどその感情は年々強くなっている、ような気がする。自分の死に対して、自分でも驚くほど冷静な自分がいる。

誰にも知られることの無い話。

知らなくてもいい話。

無理になった自分。世界。いつの日か。

さようなら